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第293回 JEFF BECK "Jeff Beck with Jan Hammer Group Live" |
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JEFF BECK - "Jeff Beck With Jan Hammer Group Live" |
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RARE度:★ |
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Member : |
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Jeff Beck(g), Tony Smith(ds,vo), Fernando Saunders(b,g), |
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Side (B) |
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エリック・クラプトンとの夢の共演で盛り上がりを見せるジェフ・ベック。 私もそうですが、ご覧になった方は、きっと未ださいたまスーパー・アリーナの興奮冷めやらぬ状態なのではないでしょうか? 個人的には普通にヴォーカル入りのバンドでのジェフ・ベックのプレイが好きではありますが、ベック・ボガート&アピス以降のジェフ・ベックはジャンルにとらわれないクロス・オーバーな活動を展開しています。 さて今回ご紹介するアルバムは、伝説のギター・アルバム、『ワイアード(Wired)』のライヴ版(邦題は『ライヴ・ワイアー』)で、キーボード 奏者、ヤン・ハマー・グループを従え、彼のキーボードとのガチンコ勝負が異常な緊張感を生みだしています。 アルバムの感じとしては非常にクロス・オーバーな印象が強く、普通の人が聴いたら、単なるフュージョン・アルバムのような印象を受けるかも しれませんが、ギターに一家言のある人が聴いたらガラリと印象が変わってくると思います。 ヤン・ハマーのプレイも決して悪いものではなく、ベックのギターとの迫真のバトルという感じで、無限のシナジー効果を生みだしています。 特にA-1の『フリーウェイ・ジャム』なんて、もうまさしくフリーウェイ・ジャムという感じで、遥か彼方からフリーウェイに突入して来る ようなかっこいいイントロ!そしてあのリフ!!! まさにこのふたりがフリーウェイでぶつかりあっているかのようで、最初から最後まで実にスリリングです。スタジオ盤とは別の曲だと 思ってもいいようなスケールです。 もっとも、私のような素人の人間があーだ、こーだ言う次元ではないことは言うまでもありませんが、ギターひとつでこれだけ表情豊かに奏で られるのって凄いと思います。演奏しているジェフ・ベックの手元の映像を拡大動画で保存しておきたい一曲です。 そして、ハイライトはやっぱりB-3! これもカチっとした内容のスタジオ盤にくらべると、ライヴならではの生々しさに迫力が倍増し、世界中のギター小僧達の血を煮えたぎらせたに 違いありません。完全にヤン・ハマーがノック・アウトされています。 曲としては『レッド・ブーツ』(Led Boots)の方がカッコイイと思うのにこのライヴを聴いてしまうと、こっちの方が好きになってしまそうで、 そういう意味ではこのメンバーでの『レッド・ブーツ』のライヴも聴きたかった…という事になるのですが、とにかく、この曲は凄いのです。 そして中間部に何食わぬ顔して挟まれる『トレイン・ケプト・ア・ローリン』(Train Kept A Rollin')のリフが、また! ここで更に血が沸き立つこと必至です。 (2009.02.28) |