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第287回 ROLLING STONES "Still Life"

ROLLING STONES - "Still Life"
1982 UK-ROLLING STONES CUN39115
(Rock)

RARE:

Member :

Mick Jagger(vo), Keith Richards(g), Bill Wyman(b),
Charlie Watts(ds), Ron Wood(g)


Side (A)
1. Under My Thumb
2. Let's Spend The Night Together
3. Shattered
4. Twenty Flight Rock
5. Going To A Go Go


Side (B)
1. Let Me Go
2. Time Is On My Side
3. Imagination
4. Start Me Up
5. Satisfaction



ローリング・ストーンズ、81年の全米ツアーを収録した作品です。

私が音楽に物心ついたこの頃のストーンズといえば、『刺青の男』 (Tatto You)をリリースし、『スタート・ミー・アップ』(Start Me Up)のヒットでかなりの盛り上がりを見せていました。

ブライアン・ジョーンズ時代の初期ストーンズが好きな本物の(?) ファンの方々からは評価の低い作品のような気がしますが、この当時の ヒット曲に加え、初期の名曲もバランスよく散りばめられた作品で、 ブリティッシュ・ロックというには多少引け目を感じてしまいますが、 圧倒的なパワーに満ちたすばらしいライブ・アルバムだと言って いいのではないでしょうか。

2008年現在いまだに活動を続ける彼らの歴史のなかでは、81年というのは もはや後期ではなく前期になってしまっているというのも、なんだか凄い ものがあります。

同じ時期、ザ・フーがラスト・ライヴ・アルバムの『フーズ・ラスト』 (Who's Last)をリリースしているのですが、明らかに勢いや熱さは こちらに軍配です。

さらに凄いと思うのが、冒頭の2曲で、この2曲は60年代とはずいぶん 違う雰囲気の演奏となっていますが、ライヴでしか味わえないような 素敵な仕上がりになっていて、個人的には絶対スタジオ盤より良いと 思います。

こういう初期の曲と『スタート・ミー・アップ』のような当時の曲が同じ 鮮度でパッケージされているところがやっぱり普通のバンドではない ところです。

そしてラストのサティスファクションまでゴキゲンで一気に聴けます。

言わば、コアなロック・ファンからロック入門者まで広く楽しめる 基本的なアルバムとも言える一枚ですので、このメルマガの読者に そんな方が居るのかどうかは疑問ですが、もしも『これから ストーンズを』と考えていらっしゃるならば、是非本作あたりから 攻めてみられては如何でしょうか。

余談ですが、映画にもなったこのライヴ映像を見て、当時は『なんじゃ こりゃ?』と思ったミック・ジャガーのアメフトの衣装も今となっては フレディ・マーキュリーの王様衣装や、ジョン・ウエントウィッスルの 骸骨衣装同様、今やロックを語る上で欠かせないアイコンの一つ。 ロックのコスプレ・パーティの予定があるなら、この衣装は必携です!?


(2008.07.30)