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第230回 LED ZEPPELIN "Led Zeppelin IV"

LED ZEPPELIN - "Led Zeppelin IV"
1971 UK ATLANTIC K50008
(Hard Rock)

RARE:

Member :

Jimmy Page(g), Robert Plant(vo),
John Bonham(ds), John Paul Jones(b,key)


Side (A)
1. Black Dog
2. Rock And Roll
3. The Battle Of Evermore
4. Stairway To Heaven


Side (B)
1. Misty Mountain Hop
2. Four Sticks
3. Going To California
4. When The Levee Breaks


これを聴いてハード・ロックに目覚めた人は多いんじゃないでしょうか。

斯くいう私もそんなひとりで、このアルバムで初めてブリティッシュ・ ハード・ロックという存在を知り、レッド・ツェッペリンというグループ を知りました。

今から思えば、このアルバムにさえ出会わなければこんな人生にならなかった(大袈裟な・・)んだろうな、と思うと本当に感慨深い、もとい罪深いレコードだと思いますね。

これも今更申しあげることでもないのですが、このアルバムには 「天国への階段」というロック界屈指の名曲が収録されており、 思春期の頃というのはそういうのにやたらと弱いもので、クラブ活動を 終えて帰宅後、庭の水巻きと犬の散歩の後にこのアルバムを聴くというの が日課になっていました。

若い頃って音に飢えている割には聴く音源がFMか手持ちのレコードしか なかったので、ロックのアルバムとしてはこれしか持っていなかった私は、 本当にこれを一生懸命聴きました。なんと言っても、他に持っていた レコードってYMOの1st宇宙戦艦ヤマトの交響曲くらいしかなかった ものですから。

また、このアルバムの正式なタイトルは、メンバー4人のシンボル・マーク。若くてバカだったあの頃、もしも自分が将来ツェッペリンの メンバーになったら、どんなシンボル・マークにしようかなってことを半ば真剣に考えており、授業中にノートに色々とマークを書いては、 ニヤニヤしていました。くだらないついでに言うと最後まで残ったのはニコちゃんマークとニコちゃんマークを発展させた、ウシシマークでした。

プリンス(PRINCE)が、「元プリ」の時にマークを用いた気持ちが、私にはよくわかります。

またしても前置きが長くなりましたが、本題はここからです。

やっぱり今聴きなおしても凄いアルバムです。何回聴いても飽きないと いうか、懐かしくてたまらないというか。

A-1「ブラック・ドッグ」のリフは、宇宙人が聴いてもきっとカッコイイっ て言うと思います。あの酩酊感は、クスリでもやらなければ作れない曲 なのではなでしょうか。泥酔したら同じ様に、かっこいいリフが思い 浮かぶかな、なんてトライしたことありましたが、気持ち悪くて駄目 でした。

また、A-3に参加しているサンディ・デニー(Sandy Denny)が何者かを 当時は全く知らず、「黒魔術」の人かなんかだろうな、って程度にしか 思ってなかったのに、後に社会人になってブリティッシュ・フォークに 目覚め、この人に再び巡りあうなんて思ってもみませんでした。

恐るべしレッド・ツェッペリン。

名曲「天国への階段」は、その歌詞にも感動です。「きらきら光るものは全て黄金であると信じている少女がいた。そして彼女は天国への階段の 切符を購入した・・・。」くぅ〜っ!なんて深い!もう訳詩で十分。神秘的というか黒魔術というか・・。

この曲を知らない人々が増えてきていると聞くと、そこに世の移り変わりというものを実感させられます。

思い入れが強すぎるせいか、聴く日の体調とその時の気分によって好きな曲と感じ方が違ってくる、実に様々な表情を複雑に持っている 不思議なアルバムでもあります。


(2006.9.10)