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第302回 YONINBAYASHI "Ishoku-Sokuhatsu" |
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YONINBAYASHI - "Ishoku-Sokuhatsu" |
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RARE度:★★ |
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Member : |
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Katsutoshi Morizono(g,vo), Hidemi Sakashita(key,mellotron), |
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Side (B) |
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70年代日本製プログレッシヴ・ロックの頂点です。 海外のレコード・フェアやレコード屋さんなんかに行くと、店の人から 『どこから来たのか?』と聞かれ、『日本です』と答えると、 日本のマイナーなロック・アルバムなんかを出して来ては 『ほら、キミの国のだよ』と言われて見せられたのが、見たことも 興味もないレコードだったりして、非常に苦い経験をしたことがあります。 私が西洋カブレし過ぎているのか、実は、自国の音楽をあまり聴いて いない、っていう事あったりしませんか? 別に食わず嫌いをしていた 訳ではないのですが、それ位日本のロックを聴く機会に恵まれずに来た私でも この作品だけは全く別格でした。 ジャケットからして、他とはちょっと違うぞ、という迫力で異彩を放ち、 内容も超一級品です。 サウンドは、フロイドの深みとタルカスの音圧、イタリアン・ヘヴィーの 情熱、ディープ・パープルのタテノリの興奮、ジャーマン・ロックの カオス・・・などを合わせ持った非常にハイ・ブリッドなもので、 その上を摩訶不思議な現実離れした日本語の歌詞が飛び交います。 最もインパクトが強いのは、やはりB-1のタイトル・ナンバーで、かつての UWFの英雄、前田日明の入場曲のような高揚感は手に汗握るもの。どんどん ヴォリュームのあがる危険さです! A面は歌詞も秀逸で、個人的には『何か食べ物を買ってから、ともだちが くれた犬をつれて』という行が最高にお気に入りです。このリフレインの カッコよさと言ったら!! 楽曲だけでなく歌詞からもストレートに情景が浮かび上がってくるのは やはり、それが『日本語』だからという事になるのでしょうけれども、 単に言葉で訴えかけるのではなく、意味がなさそうで、意味深い、 単純だからこそ深みがある・・・みたいな独特のセンスを感じます。 全部で5曲の大作ですが、ダレる隙無くしっかり最後まで聴ける一枚です。 (2009.11.30) |