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第283回 LED ZEPPELIN "Presence" |
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LED ZEPPELIN - "Presence" |
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RARE度:★ |
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Member : |
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Jimmy Page(g), Robert Plant(vo,harmonica), |
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Side (B) |
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再結成の盛り上がりもちょっと落ち着いてきたところで、改めまして ツェッペリンです。デビュー以来40年になろうというのに、常に一線級の 人気を誇るのは偉大と認めざるを得ません。 私が初めて彼らの音に触れたのはもう既に解散後のことでしたが、 それでも当時は『最終楽章コーダ』が発売されて、結構盛り上がってい ました。そこから数えても30年近く過ぎているのだと思うと、正に 光陰矢の如し、ですが、月日が流れるごとに新しい世代にまでファン層を 広げているのか、人気が落ちる気がしないのがまた不思議に凄い所です。 この先100年経ったって、音楽メディアを変えながら、再発され続ける 勢いだと思います。 さて、今回の作品は後期のひとつの頂点に位置する作品で、通算7枚目。 普通に考えて、7作目あたりになってくると、どんなグループでも初期の 栄光には勝てなさそうなものですが、アルバム発表毎に進化を続けてきた彼らがここで世に出したもの、それは贅肉を全てそぎ落とした、これぞ 『真のロック』の姿!! ドラゴン・ボールの最強の宇宙人フリーザをご存知でしょうか?フリーザ の最終形が、意外にも小さなシンプルな形だったというのに似ています。 そのストイックさは、体脂肪をそぎ落としすぎた往年の船木誠勝の ようでもあります。 内容がシンプルな分、初期とは一味違う奥深さがあり、何十回、いや、 何百回聴いても新しい発見があります。 内容については、私などがいまさら語ることでもないのですが、 この際なので、一気に行かせて頂きます。 アルバム全体に捨て曲無しですが、それでもA-1で全てが決まって しまったといってもいいくらいA-1は出来がよく、最小ユニットで 最大限ドラマティックに展開していきます。 まろやかさを増したジミー・ペイジのギター・ソロが入ってくる瞬間は、 もう昔からたまらなく好きで、当時このアルバムを聴きながら受験勉強を していた(あほか)私は、ギター・ソロのあたりになると、勉強なんて そっちのけでエア・ギターで盛り上がってしまい、部屋の騒がしさに 異変を感じたのか、覗きに来た親と目が合い、非常にバツの悪い思いを したものです。当時はまだ『エア・ギター』という言葉も市民権を得て いなかったので、親にしてもさぞ気色悪かったことだと思います。 個人的には『永遠の詩』の中の『天国への階段』のソロと並ぶ感動の ソロだと思います。これで私は人生が変わったと言っても、決して 過言ではありません。 多分80歳になってもこのソロを聴けばいつだって必ず鳥肌をたてることが できる、胸を張ってそう断言できますね。まあ、それに何の意味があるかは置いといて。 そしてボンゾのドラムスの爆音連打。もう目の前のものが全く見えなく なると同時に、エア・ギターとエア・ドラムスで大忙しになります。 この瞬間の親の入場も辛かったですね。 アルバムはこの後もすごいテンションを保ったまま進行していきますが、 ラストを飾るナンバーがこれまた秀逸です。アルバム中唯一のスロー テンポなナンバーなんですが、例によってペイジのギターが深すぎて、 酩酊しながら聴くのにピッタリです。ゆるやかさの中に特別な味わいが 含まれていて、聴くほどにその旨みが染み出してくる、そんな逸品です。 ゴールデンウィークのお出かけのお供に如何でしょうか? (2008.04.30) |