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第226回 ARMAGEDDON "Same Title" |
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ARMAGEDDON - "Same Title" |
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RARE度:★★★ |
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Member : |
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Keith Relf(vo,harmonica), Martin Pugh(g), |
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Side (B) |
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元ヤードバーズ(YARDBIRDS)のキース・レルフ、元スティームハマー(STEAMHAMMER)のマーティン・ピュー、ルイス・セナモ、元キャプテン・ ビヨンド(CAPTAIN BEYOND)のボビー・コールドウェルという驚愕のメンバーによって結成されたブリティッシュ・ロック選抜とでも言えそうな超スーパー・グループです。 初めてこのアルバムを買った時には一体どんなに凄い音をしているんだろうか?と、もうレコード店帰りの地下鉄で、どこかそのへんにレコード・プレイヤーが置いてないか、と物色するくらいワクワク、 ドキドキで帰ったのをよく覚えています。 ただ実際に音を聴いた最初の感想は『うん?中身間違ってないか?』 キース・レルフの声が全然違うのです。あのヤードバーズの時の初々しくも慄然とした英国紳士的ロッカーの彼の声と違うんです。声変わり(?) しているんです。クスリをやりすぎたのか、はっきり言って過去の人になってしまった・・みたいな声なのです。 だから最初は本当にがっかりしました。あのヤードバーズ時代の声が個性的だったので、あの声で70年代ブリティッシュ・ロックをやるとどんな感じになるんだろうっていうが一番の期待でしたから。 しかし今、そんな思い入れを取り除き、大人だから、と大きな気持ちで聴いてみると、決して悪い内容ではなく、それなりに味わいがあります。 A-1のスピーディーなナンバーがなんとなくスリーマン・アーミー(THREE MAN ARMY)っぽいし、ドラムスもキャプテン・ビヨンドしている のですが、それでもこの曲はそれほどカッコいい感じを私は受けません。単に好みの問題かもしれませんが、難しいものです。 それよりA-2のようにゆったりとしたナンバーの方が彼らの持ち味が出ているような気がします。 さすがにルネッサンス(RENAISSANCE)で多くのことを学んできただけあって、これは名曲だと思います。昆虫が孵化するシーンのような ゆったりとしたイントロによって導かれるなかなかの佳曲。朝聴けるロックといっていいでしょう。ただし平日の朝は急いでいるので 向きません。 B面の出来は決して悪くありません。 特にB-1で延々と繰り返されるリフ攻撃はキャプテン・ビヨンドとかバッジー(BUDGIE)彷彿とさせる金属質なかっこよさで、このアルバムの ハイライトといってもいいと思います。 ヴォーカルが出てくるとちょっと悲しくなりますが、演奏部分はカッコいいので、キース・レルフだってことを意識しなければそれなりに 楽しめるアルバムなのではないでしょうか。 (2006.7.30) |