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第207回 ROAD "Same Title" |
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ROAD - "Same Title" |
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RARE度:★★★★★ |
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Member : |
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Noel Redding(b,vo), Rod Richards(g,vo), |
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Side (B) |
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米英混合のハード・ロック・グループ、その名もロード(ROAD)。所謂『道』ですが、某レスラーの詩とは関係がないようです。 このグループの凄いところは、ベースになんとあのノエル・レディング (Noel Redding)が参加しているのです! …シーン、それで?って感じでしょうか。 知っている人は知っていて知らない人は全然知らない、このノエル・レディングという人はかの伝説のギタリスト、ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)の手下としてトリオを組んでいた一人で、それだけ でもロック・ファンにとっては十分脅しの効く名前なだと思います。凄い人と知り合いっていう意味では、武田信玄に直接仕えていた真田昌幸みたいなイメージです。 前振りはさておき、このグループ、カントリーのようなジャケットからは想像もつかないような素敵なハード・ロックをやっています。 トリオ編成とは思えない分厚い音で、伝説のノエル・レディングのベース・プレイも去ることながら、全編に亘ってワウワウを多様したワイルドこの上ないギターが、このアルバムのひとつの特徴でしょう。 更にワウワウプレイだけではなく、アコースティック・ギターもところどころ織り交ぜられており、それがこのアルバムを普通のハード・ロックとは一線を画す不思議な雰囲気に仕立て上げてくれます。 また、この後ストレイ・ドッグ(STRAY DOG)に行くドラムスは、ハンド・プレイ(反則じゃないです・・)の披露もあって、ジョン・ボーナム(John Bonham)を意識しているのかも知れません。 曲構成においてはアルバム全体で見ると、なんとなく統一感に欠けているような印象がありますが、個々の曲はどれもそれなりの水準に達しています。中でも、ハイライトと言えるタイトル・ナンバーならぬ グループ・ナンバーのB-3、『ロード』。曲の名前をそのままグループ名にするくらいだから、メンバーの思い入は相当なものが感じられます。もっと言えばこの曲をやりたくてアルバムを作成したんじゃないかって いうくらいのもので、ワウワウ系ハード・ロック作品の中では屈指の出来です。盆踊りのような賑やかでワイワイした前半が終わると、一気に転調、ハイ・スピードの展開へ。 すると・・、やっぱり出ました、ノエルのベース・ソロ。凄いです、かっこいいです、震えまくってます。 ジミ・ヘンの直系ですからねえ。これくらいやらんとしめしがつかんちゅうところでしょうか。 ブリティッシュ・ハード・ロック特集でもほとんど取上げられない作品ですが、隠れた名盤(というより名演かな)だと思います。 (2006.1.20) |