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第173回 SIMON & GARFUNKEL "The Concert In Central Park" |
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SIMON & GARFUNKEL - "The Concert In Central Park" |
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RARE度:★ |
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Member : |
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Paul Simon(vo,g), Art Garfunkel(vo,g), Steve Gadd(ds), |
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Side (C) |
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『おいっ、これのどこがロックなんだよ』とお怒りの貴兄、冷静に行きましょう、冷静に・・・。 ビートルズ、カーペンターズ等と同じくらい日本人になじみの深いデュオですが、個人的には凄く好きなんです、これ。なんていうのかなあ・・メジャーな割にはキャッチー過ぎず、でもそんじょそこらの凡百フォーク には出せない微妙な味がたまらなくいいと思います。 ここで紹介するのは、解散してから9年ぶり後の再結成コンサートを収録した2枚組み。81年にニューヨークのセントラル・パークに50万人を集めたというとんでもないコンサートで、映像もしっかり残っているので、 ご存知の方も多いかも知れませんが、私なんかは観客をみていると『トイレはどうするんだろう?』と下世話なことを考えてしまいますが、しかし凄い聴衆です。 ハードロックばっかりを聴いていた高校1年生の頃にテレビで取り上げられて衝撃(って今から思えばたぶん聴衆の凄さに衝撃を受けたんだと思います)を受け、あわてて貸しレコードで借りて録音しました。 それに加えて幸か不幸か、同じクラスにサイモンとガーファンクルを好きな人がいたので、それからというもの二人して毎日毎日テープが擦り切れるくらい聴きました。また一方でこれを聴く傍らでレインボウ・ ライジングで燃えたりもする、という今から考えると実にバランスの良い音楽生活だったなあと思います。 スタジオテイクのオリジナルもいいのですが、私はこのライヴに収録されているバージョンが好きで、変なオーバーダヴもなくアコースティック・ギター中心にそよ風のように歌う感じがやわらかく、 セントラル・パークの風がこちらまで吹いてくるかのような、聴いていて本当に気持ちがいいと言いましょうか。 中でも、『ミセス・ロビンソン』の躍動感の素晴らしさを抑え、私のイチオシがアート・ガーファンクルのソロ『ハート・イン・ニューヨーク』(作はギャラガー&ライル!)。この曲での『セントラル・ パーク〜♪』というくだりで観客が盛り上がるところがなかなか感動的なのです。 それに続くサイモンの『僕のコダクローム』はガーファンクルも一緒に歌いあげるアルバム中一番のハイライト。この曲、本当に良い曲で、サイモンのソロにしておくにはもったいない曲ですね。 聴いていると遠くをみる目になってしまうのは私だけでしょうか。 他にも『明日に架ける橋』『スカボロー・フェア』等ヒット曲は殆ど網羅されているので、サイモンとガーファンクルだったらこれ一枚あれば・・というアルバムでもあります。 ベトナムのアメリカ兵はこれを聴きながらベトナム戦争(というか一方的に・・いやすみませんなんでもないです)を戦ったけど、イラク戦争(というか一方的に・・)ではメタリカらしい、なんて話題や、アート・ ガーファンクルがスピード違反で捕まった時、警官に『おれはサイモンとガーファンクルのアート・ガーファンクルだ!』と言ったけど、警官は彼を知らなかったという、ちょっと前のニュースと、あと実は、この ライヴのDVDを最近入手した事もあって改めてよく聴いていた当時を思い出し、一言申し上げたくなったような次第です・・・。 (2005.01.20) |