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第161回 MIKE OLDFIELD "Tubular Bells lI" |
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MIKE OLDFIELD- "Tubular Bells II" |
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RARE度:★ |
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Member : |
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Mike Oldfield(g,mandolin,banjo,key,timpani,glockenspiel, |
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Side (B) |
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プログレッシヴロックの錬金術師(いかにも昔のキャッチ・コピーだな) と言われていたマイク・オールドフィールドは、73年に発表した映画 『エクソシスト』のテーマ曲アルバム『チューブラー・ベルズ』の世界的な ヒットでプログレファン以外にも広くその名が知られることとなりました。 『エクソシスト』で使われている印象的なフレーズはあまりにも有名で、 音楽ファンならずとも映画ファンなら一度は耳にしたことがあるに違い ありません。(映画ファンにとっては、『キリング・フィールド』でも おなじみですね。) 『チューブラー・ベルズ』はその製作に9ヶ月をかけ、2300回もの オーバーダビングを重ねた(本当に数えたんか)といわれており、しかも 登場する楽器は全て彼ひとりで演奏したという、まるで報徳学園時代の金村のような作品です。 しかもこのアルバムを発表した当時、彼はなんと19歳! 今の日本で19歳と言ったら携帯メールを打つ速さにおいては、マイク・ オールドフィールドを凌いではいるでしょうが、内容がね・・・。 『だよねー』だの『ふぅ〜ん』だのをメールで送るな!電話で言え!と 思わずにはいられません。 話がそれました。 今日紹介する92年の作品は、その『チューブラー・ベルズ』の第2弾に あたるものです。余談ですが73年から19年たっているので、次も19年後 の2011年かと思いきや、第3弾は我慢できずに98年に出ています。 それで肝心の内容の方はというと、これがオリジナルのコンセプトは そのままに、それでいて決して2番煎じにはなっておらず、近年発売され たニュービートル(クルマのことです、念の為)をも思わせる優れた作品 です。ジャケットデザインもオリジナルをベースにしていながらもより 神秘性が増した色使いとなっていて、それがそのまま音の違いにあらわれ ています。 前半部分ではあの印象的なフレーズはそのまま使用されていますが、 それに新たに作曲した曲も加えられており、更に緻密な仕上り。 それはうわべだけの音響技術の進化に頼ったものではなく、メロディ/曲 構成も格段に進化。 ややドライで粗野な印象を受ける部分もあったオリジナルに対し、こちら は水分補給たっぷりでもっともっとウェットで純度の高い内容。涙腺への 刺激もこちらの方が断然上で、所謂ヒーリング・ミュージックとしても 評価できる内容となっています。 夜遅くまで働いて満員の通勤列車に揺られてくたくたに疲れて帰ってきて、風呂上りにクーラーの下で寝転がって聴いたら身体が宇宙空間に放り出されたかのようで、音楽が心を包み込むとはまさにこのこと。 特に 『The Bell』あたりは究極で、癒し系シンフォニックの極地。 この手の第2弾作品というのは昔の名前で小遣い稼ぎみたいな不純な動機 が多いせいからか、オリジナルを超えることはまず有り得ないのですが、 この作品だけは別です。 『チューブラー・ベルズ』の第3弾はちょっとハウスミュージックと いうか、ジャングル系というかそんな雰囲気で、新しいテクニックも ふんだんに盛り込まれ、これはこれでまた別の味を出していいのですが、 個人的には適度にアナログなこの2作目が最高傑作だと思います。 『オリジナルは持っているけど、第2弾なんちゅうのはどうせ・・』と 思ってこれを聴いていない貴方、そんなこと言わずに機会があったら是非 聴いてみて下さい。
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