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第156回 LINDA HOYLE "Pieces Of Me" |
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LINDA HOYLE- "Pieces Of Me" |
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RARE度:★★★★★★★★ |
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Member : |
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Linda Hoyle(vo), Chris Spedding(g), John Marshall(ds), |
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Side (B) |
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アフィニティのヴォーカリストとしてブリティッシュプログレファンの 間では名高い名ヴォーカリストのソロアルバム。 初めてアフィニティを聴いた時は、気品あふれるジャケットの割には、 なんて雑然としたサウンドなんだろう、まるで「ぶんぶく茶釜」の ようだな・・と思った覚えがありますが、聴けば聴く程にそんな考えを 改めさせられた覚えがありあます。年を重ねていく程、また聴きこんで いく程に、音がジャケットに近づいていくというヴァーティゴならでは の不思議な魅力を持っているのがアフィニティでした。 が、今日ご紹介する彼女のソロアルバムは、そんな聴き込む程良くなる系 のアフィニティとは違って、初めて聴いたその瞬間から確実にその良さが 伝わってくる内容で、ロック/ブルース系の人々をも魅了するに違い ありません。 もともとハードロック一筋だった私のような人間からすると、ジャケット ではアフィニティに軍配があがるかも知れませんが、内容ではこちらの方 が一枚上であると言いきっても良いんじゃないかと思います。 A-1のこのブルースっぽい出だしと、のっけからのバカテクのヴォーカル。 そして盛り上がり部分で豪快に切りこんでくるクリス・スペディングの 一世一代のギターソロが絶品。「これぞ、ブリティッシュブルース!」と 叫ばずにはいられないかっこよさで、単なる女性ヴォーカルのソロ アルバムだと思ってなめてかかるとえらい目に遭います。 彼女のヴォーカルとヘヴィ・ブリティッシュ・ブルース・ギターのせめぎ あいは、ヴァーティゴ名勝負数え唄のひとつにあげても良いでしょう。 そして一転してクールダウンしたA-2は、激しかったA-1の反動で 美しさが倍増する、沈みゆく夕日を思わせるような懐かしい感覚のする 名バラードに仕上がっています。 A面/B面とも、激しく豪快なナンバーと美しいバラードが適度に交互に 配置されていてそのへんの構成も見事と言う他ありません。 このアルバムが他のフィメール物と一線を画しているのは、バラードでの 彼女の声のつやにあるんじゃないかと思います。ゆったりした曲で静かに 歌っている時の声は溜息が出るほど美しく、こんなにつやのある声は そうそうお目に掛かれるものじゃありません。 トラッド・フォーク系のヴォーカルが束になっても敵わないような素材の 良さを十分満喫できるアルバムです。 (2004.07.10) |