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第130回 WARHORSE "Same Title" |
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WARHORSE - "Same Title" |
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RARE度:★★★★★ |
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Member : |
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Ged Peck(g), Mac Poole(ds), Ashley Holt(vo), |
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Side (B) |
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ジャケットに描かれている、あのガリバー旅行記のフウイヌムを連想 させる賢そうな馬がWARHORSEなんでしょうか。 WARHORSEというグループは、ブリティッシュプログレの虎の穴、 ヴァーティゴレーベルから70年という実においしい年にデビューした グループです。また、かのDEEP PURPLEの初代ベーシスト、ニック・ シンパーが結成したということもあってハードロックファンには それなりに認知度が高いようです。 ブリティッシュハードロックを探求していく過程に於いては、この辺の グループを無条件に経験しておくのが当たり前、みたいな風潮が私の 周りにはありまして、高田延彦がそうだったと言われているのですが、 いわば、身体を大きくしたい食の細いレスラーが、無理矢理ちゃんこ鍋を 腹いっぱい食べなければならない・・・、私がこのレコードをはじめて 聴いたのは、そんな状況での事でした。 正直言って、初めて聴いた時は、『ああ、ジャケット負けしてるな、 こりゃ。』というくらいの印象しか持たなかったんです。キーボードを 中心にハードな感じのことはやっているけど、バラードももうひとつ だし・・なんて思っていました。そして、更にこれを気に入った友人に、 いとも簡単に売ってしまうという愚行にまで及んでいました。 しかし、それから10年位を経て、もう一度これを聴く機会に恵まれた 時には、『なんてカッコイイんだろう!これはなんとしてでも買い戻さ なければ!』と、山下達郎さんのラジオ番組で「3年殺し※」という技が 近頃話題になっていましたが、まさに、そんな技を掛けられていたかの ような有様でした。(※3年前にかけられた技が3年間潜伏した後、 3年後に身体に効いて来て死んでしまうという技) A-1はヘヴィなキーボードが活躍する作品で、最初だというのに、やや 疲れのみえるシャウト系のヴォーカルがなんともB級っぽいのですが、 後半の印象的なリフでのキーボードとギターのユニゾンがなかなか 昇天させてくれます。欲を言えばヴォーカルがもう少し強ければ言う事は ないのですが。 A-1が終るとベースとドラムスが静かに入ってきてA-2へと続くのですが、 このA-1とA-2の間(ま)が素晴らしく、このアルバムのハイライトと いっていいでしょう。 この間は長すぎず短過ぎず絶妙の長さで、そしてA-2イントロの入り方も 奥ゆかしくって、もう最高です。 『音のないところにこそ音がある。』と まるで孫子の兵法のようなことを思い知らされます。 B-2は極上のバラードと各方面でいわれていますが、個人的にはちょっと 脂身が多いかなという感じです。ヴォーカルがちょっと弱いせいかも 知れません。一方、演奏の方はひじょうに良い感じで、日曜の夕方に 逆光を浴びながらクルマでとろとろとドライブしている、そんな まどろんだ雰囲気を醸し出しています。 彼らはこの後もう一枚アルバムを発表。そちらはもう少しプログレ色が 薄れた内容となっていますが、ドライブ感は増しています。 いずれにしても2枚とも必聴です。
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