BACK TO HOME | ||
第129回 TRAFFIC "Mr.Fantasy" |
||
|
TRAFFIC - "Mr.Fantasy" |
|
RARE度:★★★★★ |
||
Member : |
||
Steve Winwood(key,g,b,vo), Jim Capaldi(ds,vo), |
||
|
Side (B) |
|
TRAFFICはブリティッシュロック界では指折りの名ヴォーカリスト、 Steve Winwood(スティーヴ・ウィンウッド)を擁していたことで有名な グループです。 過去がそんなに凄かったことを知らない「最近の人」(他に言い方は 無いのか・・)には、『ハイヤー・ラヴ』とか『青空のバレリー』の方が 有名かも知れません。 同様に「凄い過去」を持つピーター・ガブリエル(元ジェネシス)もそう ですが、この辺の人達って80'sになるとすっかり「普通」のおじさんに なってしまっていて、「最近の人」が彼らの「凄い過去」を見出す事は ちょっと困難でしょうか。(また大袈裟な・・・。) ちなみに他に似たようなのでいうと、ロッド・スチュアートがジェフ・ ベック・グループだったとか、ベリンダ・カーライルがゴーゴーズだった とか、ライオネル・リッチーがコモドアーズだったとか・・・。 話がスティーヴ・ウィンウッドの「凄い過去」から遠のいてしまいました。 さて、そのSteve Winwoodは、TRAFFICに入る前、60年代ブリティッ シュ・ビートバリバリの、SPENCER DAVIS GROUP(スペンサー・デイヴィス グループ)にも参加しており、ここからは、『Keep On Running』という ヒット曲も出しています。この曲はたま〜あに喫茶店なんかで流れている こともあるので、曲を聴けば『聴いたことある。』という方もいらっ しゃるかと思います。 そのソウルフルな歌声から、『ブリティッシュ・ソウルの若きモーツ アルト』な〜んて巷で呼ばれていたのも、若くして頭角をあらわしていた、 この頃のこと。 今聞くと『ふ〜ん。』という感じもしますが、なんだかずいぶん仰々しい 呼び方ですよね。『現代の杉田玄白』のような響きがあります。(ん?) でも本当に当時そんな風に言われていたんでしょうかねえ。ミュージック ライフがそう言っていただけとかそんなんかも知れませんが・・・。 そして今回御紹介するのが、(やっと本題)その後に移籍したTRAFFICで のデビュー・アルバムです。 ちょっとかすれた感じのギターと柔らかい畳の上を歩いているような ドラムスの響きが独特で、70年代のブリティッシュ・ロックファンには マスト・アイテムです。 勿論、若きモーツアルト(怒られるぞ・・)の歌声も素晴らしくって、 特にタイトルナンバー『Dear Mr.Fantasy』(ディアーミスター ファンタジー)はハッキリ言って名曲です。 モタモタしたイントロと『いとしのレイラ』の後半のようなさびたギター が良い味付けになっていて、幻想的な曲調と相まって、今聴いても全く 古さを感じさせます。(んん?) 出だしの『ディアーミスターファンタジー』という部分を名古屋生まれの 私の仲間達は『でりゃあ、ミスターファンタジー』とよく歌っていました。 ちなみに『でりゃあ』は『どえらい』の短縮形で、『すごく』という意味 です。(そっそれで?) |