第113回 JETHRO TULL "This Was" |
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JETHRO TULL - "This Was" |
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RARE度:★★★ |
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Member : |
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Ian Anderson(flute,vo,key), |
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Side (A) 3. Beggar's Farm 5. Serenade To A Cuckoo |
Side (B) |
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日本では今ひとつ人気がない(ような気がする)JETHRO TULL。
JERUSALEMはエルサレムと読むのに、こちらはエスロタルではなくジェスロタルです。
ブリティッシュロックの中でもこの手のヴォーカルというのは、なぜか日本でウケが悪いようで、確かに私自身もこのグループのレコードを初めて聴いた時は、なんか地味なサウンドだなあという印象があったのですが、ワイト島か何かの彼らの映像を観てから印象が一変。特にIAN
ANDERSONのヴォーカルとフルートプレイのパフォーマンスはインパクト充分です。あのFOCUSのヨーロレおじさんにも匹敵する素晴らしさで、今の若い人達にも是非一度観て頂きたいとつくづく思います。
とりわけフルートを吹くところで片足を曲げて一本足になるところなんぞは中国拳法の蛇拳のようで、しびれるくらいにかっこいいです。
彼らは60年代後半から70年代にかけて数多くの名盤を世に出していて、あのおじいさんが腰を曲げているジャケット(LED ZEPPELIN IVじゃないです)の『AQUALUNG』とか、ニュースペーパージャケットの『汚れなき世界』とかが有名ですが、ここで紹介する1stも忘れてはいけません。
このデビューアルバムは『日曜日の印象』という邦題がつけられていますが、70年代中期のアルバムにはあまり見られない粗削りな内容で、CREAMとかZEPPELINとかBAKERLOOのような質感が魅力の1枚。オリジナルのアナログモノラル盤で聴くとすんごい迫力です。
A-1のかっこよさも去ることながら、やっぱりB-1の『ダーマ・フォー・ワン』がイイです。私なんてこれ聴くといつも自然に身体が横ゆれしてきます。曲途中のドラムソロの挿入も60年代後半ぽくっていい感じなんですよね。
こういうかっこよさにハマってしまうと、ブリティッシュロックはやめられないなあと改めて思ったりしますね。