第95回 GREENSLADE "Bedside Manners For Extra" |
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GREENSLADE - "Bedside Manners For
Extra" |
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RARE度:★★★ |
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Member : |
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Dave Greenslade(key), Dave Lawson(key,vo), Tony Reeves(b), Andrew McCulloch(ds) |
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Side (A) |
Side (B) |
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イギリスきってのイギリス人、Dave Lawson率いるGREENSLADEの2ndアルバム。
ブリティッシュ然とした1stも大変魅力的ですが、もう少し肩の力が抜けたような感じで、初めてGREENSLADEを聴く人にも大変とっつきやすい内容となっています。爪を切ったばっかりのあとのトゲトゲしさが2、3日経って無くなって顔を掻いても痛くないような、そんな軟らかい感じのする長く聴ける作品だと思います。
このグループの魅力はくすんだようなブリティッシュ臭漂う2台のキーボードの音色にあることは誰もが認めるところなんですが、個人的にDave Lawsonのなんだか朝起きたばっかで大声が出せないような弱々しげなヴォーカルこそがこのグループの魅力だと思っています。
特にA-1での扇風機に向かって歌っているような(怒られるぞ)ところなんて好感度ナンバーワン。(誰に..)聴いているうちに波間に揺れるワカメのような気分になってきます。そしてそのバックで流れるスズムシの鳴き声のような秋枯れのメロトロン。これはもう純正のイギリス産ブリティッシュロック(?)にしか出せない音ですね。
そしてA-2の出だしです。
これはここ何年か出会ったイントロの中でも屈指の出来映えの、歴史と伝統の重みがにじみ出ているのを感じさせる素晴らしいイントロで、最初の10秒くらいだけで中世の古城が目に浮かんでくるんです。WASRHORSEの1stのA-1とA-2の間に隠された(知らんっちゅうの)ブリティッシュ臭に勝るとも劣らない雰囲気を醸し出しています。
このグループのリズムセクションですが、ドラムスのAndrew McCullochもヘンに個人プレイに走ることなく、あくまでもバンド全体の調和を考えたプレイに徹していて、B面に入ると、ところどころ我慢しきれずにおかずは入っているものの、飽くまでアルバムのまとまり重視の姿勢を貫いているような気がします。思わず、『おっとなー(大人)』と声をかけてあげたくなってしまいます。(怒るだろうナ..)
PROCOL HARUMといい、このGREENSLADEといい、この頃のキーボードロックグループってどれも個性的で2つと無い魅力を持っていますよね。どんなに音楽が多様化していってもこういうグループってこの先もう2度と出てこないんだろうなあ..と虫の予感(使い方が違う..)がしています。
千手観音のような人が怪しくこちらをにらんでいるジャケットデザインも秀逸で、正にクールな一枚です。