第63回 RAMATAM "In April Came The Dawning Of |
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RARE度:★ |
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Member : |
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April Lawton(g,vo), Tommy Sullivan(b,key), Jimmy Walker(ds) |
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Side (A) |
Side (B) |
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英国の元JIMI HENDRIX EXPERIENCEのMitch Mitchellや元なんやらのなんとか(スミマセン、他忘れました)が集まって結成されたスーパーグループ。
1stアルバムはメンバーが凄いせいもあってたまに紹介されることがあるようですが、はっきりいって平坦なハードロックで個人的にはあんまり好きではありません。
KINKSのArthurばりの長い原題は、やっぱりな、という感じで「暁の妖精」というとてもさっぱりした邦題がつけられてしまった、今回ご紹介の2ndアルバムでは、1stのメンバーからMitch Mitchellを含めた2人が抜けて3人編成となってしまったものの、代わりに入ったドラムスが豪放な感じのプレイを披露してくれていて、その点での遜色はありません。
そして特筆すべきがこのグループのギタリスト。驚いたことになんとApril Lawtonという女性なんです。(この人Mitch Mitchellの奥さんという噂も..)
「あのマドンナですらライブでギターを弾くご時世、女性ギタリストってそんなに騒がなくてもいいんじゃない?」という方もいらっしゃるでしょうが、そんじょそこらのギタリストとは訳が違います。(間違ってもGoGosなんかを連想してはいけません)
彼女の凄さが伝わるのがA-3、B-3で、この2曲はもう迫力満点。
Rory GallagherとAlvin Leeを足してRundy Rhoadsで割って女性にしたという感じの凄まじい速弾きを披露しています。
この2曲だけを聴くと、ヘヴィこの上ないハードロックアルバムとしてハードロックファンの方々に胸を張ってお薦めしたいところなんですが、残念ながらヘヴィーなのはこの2曲だけなんです。
他の曲は良く言えばバラエティに富んでいて、悪く言えば「ごった煮」って感じですかね。
しかし不思議なもので、A-1なんかはこれを買った血気盛んな頃には「なんじゃこりゃあ?こんなんやめてくれ〜!」というがっかり曲のひとつだったのに、今となっては味わい深いフォークソングとして聴くことができ、それなりに気に入っています。
しかもヴォーカルもこの女性なので、一応フィメールフォークということになりますし、秋枯れのストリングスも入っていてブリティッシュフォークっぽい雰囲気です。(ちょっと強引ですか?)
この路線で攻めて、イギリスのPink Islandあたりからアルバムを出していたら、今頃は凄い値段が付いていたかも知れません。(そんなん、本人達はうれしないって)
若い頃はハードな曲を聴き、年をとったらフォークっぽい部分を聴き、という感じで実は長く付き合えるレコードなのかも知れませんね。