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第232回 FLEETWOOD MAC "Rumours"

FLEETWOOD MAC- "Rumours"
1977 UK WARNER K56344
(Pops)

RARE:

Member :

John Mcvie(b), Lindsey Buckingham(g,vo),
Stevie Nicks(vo), Mick Fleetwood(ds),
Christine Mcvie(key,vo)


Side (A)
1. Second Hand News
2. Dreams
3. Never Going Back Again
4. Don't Stop
5. Go Your Own Way
6. Songbird


Side (B)
1. The Chain
2. You Make Loving Fan
3. I Don't Want To Know
4. Oh Daddy
5. Gold Dust Woman


1968年にブリティッシュ・ブルース・ロック・グループとしてデビューし、以降多くのメンバーチェンジを行いながら80年代後半まで生き抜いた グループです。

このバンドが、チキン・シャックCHICKEN SHACKサヴォイ・ブラウンSAVOY BROWN)と合わせて『ブリティッシュ・ブルース3大バンド』と 呼ばれていた初期のブルース・ロック時代も好きなのですが、今回ご紹介するアルバムが製作されていた80年代近辺の、それはもう既に別の バンドとも言える頃の作品もそれはそれで気に入っています。

この作品の前作から、あの妖精スティーヴィー・ニックスが参加した事で、別の意味でビッグネームになった彼らが、更に飛躍した作品がこの アルバムです。邦題「」。記録的にヒットし、全米チャートの首位をも相当長い間守っていたようです。

80年前後の作品には、改めて聴きなおすとえらくダサくて聴けないものが多い中にあって、長く聴くことのできる一枚です。 はっきり言って しまえば、ロックではなく完全にポップスですが、それでも良いです、これは。

ポップスの名盤というのは、少しずつ光を放つ小粒な曲達が、全体としてまとまると、踊り出したくなるような高揚感を生み出し、中に2、3曲 ヒットナンバーを収録している、というのが私の理想なのですが、これはもうまさしくそれがぴったり当てはまります。

出だしのA-1から躍る胸を押さえ切れませんが、なんと言ってもやっぱりA-5!この曲は本当に勇気の印、どんな環境で聴いても勇気百倍になりますね、私は。

カラオケでもこの曲を知っている人と一緒に行くと盛り上がるんですよね。片方がコーラスにまわったりして。しかもこの曲の出だしのかっこいい ドラムスはグループ結成時からの生え抜きミック・フリートウッド!やっぱり上手い!

A-6も彼ららしい曲。A-5で盛り上がって興奮しすぎた頭をクールダウンさせてくれる絶妙のピアノバラッド!!!

この後彼らは同様の路線で次々とヒットを飛ばし、82年に出したアルバム、ミラージュMIRAGE)で更に飛躍。こちらも個人的にはこの噂に優るとも 劣らない作品だと思います。ポップス・ファンの方は必携です。

ちなみにA-4を気に入っていたクリントン元大統領が、大統領選に出馬の時にはこの曲をキャンペーンソングに使うと決めていたそうで、実際に キャンペーンソングに使われたお陰で、このバンドは改めて注目を浴び、92年頃に当時のメンバーで一時的に再結成、95年以降の本格的な再結成に つながるというオマケまで付きました。また更に2003年には新作まで発表しています。

(2006.10.10)