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第126回 Jimmy Page "Death Wish II"

Jimmy Page - "Death Wish II"
1982 UK SWAN SONG SSK59415
(Hard Rock)

RARE:

Member : 

Jimmy Page(g), Chris Falrowe(vo), Dave Mattacks(ds),
Dave Paton(b), Dave Lawson(key), Gordon Edwards(key)


Side (A)
1. Who's To Blame
2. The Chase
3. City Sirens
4. Jam Sandwich
5. Carole's Theme
6. The Release


Side (B)
1. Hotel Rats And Photostats
2. Shadow In The City
3. Jill's Theme
4. Prelude
5. Big Band, Sax, And Violence
6. Hypnootizing Ways (Oh Mamma)


最近何かと巷を騒がしているLED ZEPPELINですが、そんな彼らの関連作品 の中でも最も知名度/注目度/テンションの低い作品がこれです。 (なら紹介するな・・)

このアルバムは、LED ZEPPELINが解散後にJimmy Pageが沈黙を破って世に 出したソロアルバムなのですが、『ロサンゼルス』という映画のサントラ ということもあり、はっきり言って、そんなに真剣に聴く程のものでは ありません。が、それでも当時は、世のZEPフリーク全員がテンパイして いた状態だったために、大注目されていたような記憶があります。

どうでもいい話ですが、この『ロサンゼルス』という映画はかのチャール ズ・ブロンソンの映画で、娘が不良軍団にレイプされて殺害されてしまい、 それに怒り心頭のブロンソンが拳銃をぶっぱなしながら復讐をしていくと いういかにもという映画です。

更にどうでもいい話ですが、このチャールズブロンソンという人は、敵を 走って追いかける時の動作がなんとも緩慢で、おいオッサンそんなんで 大丈夫か、と突っ込みをいれたくなってきます。 それでも発砲する時の姿は、その辺のオッサンとは一線を画すかっこよさ があり、まあどうしても暇でしょーがない時に観るには悪くない映画でも あります。

さて、肝心のサウンドの方ですが、当時私もテンパイ状態でこの作品に 出会ったので、個人的にもやたら思い入れが強く、もう聴く前から 『どんなことがあってもこれは絶対に好きにならなければならない。』と いう悲壮な決意で望んだものでした。

でもメンバーをみるとヴォーカルはATOMIC ROOSTERChris Farloweだし、 ドラムスはFAIRPORT CONVENTIONDave Mattacksだし、キーボードは SAMURAIDave Lawsonだし。いやいやこれは侮れません。

A-1はそんな強豪が参加していることを思い知らせてくれるようなハードな 作品で、メンバー負けしていない良い雰囲気を醸し出しております。 またA面ラストのギターのリフを前面に押し出したナンバーなんてギター の音色が完全にJimmy Pageしていて、当時はこれだけでも十分満足させて 頂きました。

B面にいくとオーケストラ色が更に強くなって、かなりつらい思いを しなければならない(まあサントラですからねえ)のですが、そんな つらい思いを吹き飛ばしてくれるのがB-4のPreludeです。 これはスローなテンポの上にJimmy Page独特のヘタウマギターが存分に 舞う素晴らしい内容で、『まあこんな曲が入っているんなら、他のことは 水に流しましょう。』という気持ちになります。

このアルバムの作品群が再度注目を浴びたのが、ちょうどこの頃に開催 されたRonnie Laneの救済コンサート(Arms Concert)でした。 このコンサートは三大ギタリストが一緒にステージにたつという歴史的な もので、その中でJimmy Pageの1曲目が確かこのPreludeだったと 思います。

くわえタバコで登場したPageがなぜだか千鳥足で演奏するPreludeは 他の誰にもマネのできない素晴らしいパフォーマンスで、今改めて見て みると『いや若いな。』なんて思ってしまいます。(今ではもうすっかり いいオバサンですからねえ) 因みにその時のステージでこのアルバムの曲を演った時のヴォーカルは Steve Winwoodでした。

すみません、こんなアルバム紹介して..。