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第117回 DEREK AND THE DOMINOS "Layla And Other Assorted Love Songs"

DEREK AND THE DOMINOS - "Layla And Other Assorted Love Songs"
1970 UK POLYDOR 2625 005
(Rock)

RARE:★★

Member : 

Eric Clapton(g,vo), Duane Allman(g),
Carl Randle(b), Jim Gordon(ds), Bobby Whitlock(key)


Side (A)
1. I Looked Away
2. Bell Bottom Blues

3. Keep On Growing
4. Nobody Knows You When You're Down
And Out

Side (B)
1. I Am Yours
2. Anyday
3. Key To The Highway


Side (C)
1. Tell The Truth
2.
Why Does Love Got To Be So Sad?
3. Have You Ever Loved A Woman



Side (D)
1. Little Wing
2. It's Too Late
3. Layla
4. Thorn Tree In The Garden


『いとしのレイラ』と言えば(というより聴けば)、知らない人はいないんじゃないかといういくらいの超有名ロックスタンダードナンバーで、 いまだにテレビやFMでも良く耳にすることが多い曲です。

ここで紹介するアルバムは、その『いとしのレイラ』が収録されているアルバムで、Eric ClaptonCREAMBLIND FAITHを経た後に結成した グループ唯一の作品でもあります。これは当時はジョージ・ハリスンの奥さんだった『レイラ』のことを歌った曲で、その後クラプトンの 奥さんになったというとんでもない因縁のついた曲でもあります。

その辺のドロドロしたところはさておき、このアルバムではそれまでブリティッシュブルース一辺倒だったクラプトンとはちょっと趣の 異なる内容となっています。またこのアルバムには元ALLMAN BROTHERS BANDの故Duane Allmanがギターで参加しているのですが、 これがまた絶品の演奏で、この人の参加なくしてはこの名盤は出来上がらなかったと言っても過言ではないでしょう。

『いとしのレイラ』は確かに素晴らしい曲で、いまさらそのことについて異論があるわけでもないのですが、このアルバムは他の曲が実に味わい深いんです。 2枚組という大作ながら飽きることなく聴くことができるのは、曲の良さによるところが大きいんではないかと思います。

A-1、A-2なんてパッと聴いた感じでは『なんてリラックスした曲・・・』と高をくくりがちですが、これが完全にボディブローです。 もう聴けば聴くほどにその素晴らしさを痛感させられる佳曲で、A-2の泣きのギターと泣きそうな歌声といったらもう。聴いているこっちまで 泣きのリスナーになってしまうという予想通りの展開。

アメリカ南部の匂いがぷんぷん漂う曲ではありますが、この頃のクラプトンは『ギターソロの音色よりも肉声に目覚めた云々。』と言っており、 この辺の曲を聴くと『お〜お〜、確かにそうだわな。肉声もいいよな。』って同感せざるを得ないです。

それから見逃すことができないのがJimi Hendrixでも有名なD-1『Little Wing』。スライドギターってこんなに素晴らしいものなのか!と 思わずにはいられないでしょう。

今ではPRIDEをリングサイドで観戦する姿なんかも晒したりしていますがそれにしてもあのBLIND FAITHから1年後に こんなアルバムをさらりと出してしまうあたり、クラプトンという人は本当に凄い人だと思います。