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第111回 THE GODS "Genesis"

THE GODS - "Genesis"
1968 UK COLUMBIA SCX6286
(Hard Rock)

RARE:★★★★★★★

Member : 

Ken Hensley(key,g,vo), Joe Konas(g,vo), John Glasscock(b,vo),
Lee Kerslake(ds)

 

Side (A)
1. Towards The Skies
2. Candles Getting Shorter
3. You're My Life
4. Looking Glass
5. Misleading Colours

 

Side (B)
1. Radio Show
2. Plastic Horizon
3. Farthing Man
4. I Never Know
5. Time And Eternity

 

URIAH HEEPKen HensleyLee Kerslakeが参加していたことでも知られるグループの1stアルバムで、ヒープ(プにアクセントです)系の中では最も入手困難と言われています。ジャケットワークからして、いかにも廃盤/レア盤アイテムだと言わんばかりのデザインで、壁に飾りたくなる一枚です。

A-1の出だしのコーラスから、いきなりヒープの香り(どんなんじゃ、そりゃ?)を感じますが、なんともいえない60年代サイケデリックな雰囲気がたまりません。『いやあ、これはサイケだな。』なんて思わず口に出してしまいそうな混沌さを保ちつつも、かのGUNのようなロック寄りのリズムセクションがイイ感じにブレンドされて、無類のオリジナリティを醸し出しています。


そしてヒープの原型ともいうべきKen Hensleyのキーボードの音色が、60年代ブリティッシュビートと一線を画しているのです。この年代のものでは珍しくビートっぽさがないのも特徴で、そういう意味ではGUNの1stと双璧かも知れないですね。

曲と曲の間は全て妖しげな声でつなげられていて、トータルコンセプトを意識していたように思われます。この妖しい声も何回かアルバムを聴いているうちに魅力を感じてくる(ほんとかよ)から不思議です。

私の友人はこれを『悪魔みたいな声が収録されている』と言っていましたが、果たして悪魔の声を聞いたことがあるんでしょうかね..。私には宇宙人の声のように聞こえます。(宇宙人の声聞いた事あるんかい!)

60年代ということもあって、70年代ハードロックのようにキレの良い録音にはなっていません(それが魅力という意見もあります)が、曲がなかなか良いので、飽きずに付き合えるアルバムです。当時としてはそうとう凝った構成だったといえるんじゃないでしょうか。


プロ野球のデーゲームを観て帰ってきた日曜の夕方とかにこんなの聴きながらゴロ寝ができたら最高ですね。(でも悪い夢見そう)

彼らはこの後同系統の2ndを発表。こちらはもう少しロック色が強くなっていますが、内容的には本作同様捨てがたい魅力を持ったアルバムですので、1stが好きだという方は必聴です。ただ1stで活躍していた曲間の悪魔は残念ながらクビになったようで、曲間は静かです。