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第103回 FOCUS "Moving Waves"

FOCUS - "Moving Waves"
1972 UK BLUE HORIZON 2096 002
(Progressive Rock)

RARE:★★

Member : 

Thijs Van Leer(key,flute,vo), Jan Akkerman(g),
Cyriel Havermans(b), Pierre Van Der Linden(ds)

 

Side (A)
1. Hocus Pocus
2. Le Clochard
3. Janis

4. Moving Waves
5. Focus II

 

Side (B)
1. Eruption
 

 

FOCUSはオランダが生んだプログレッシヴロックグループです。

 

オランダのプログレといえば『シーズン』で有名なEARTH&FIRE等を思い出しますが、FOCUSもそれに負けないくらい有名で、プログレファンの方なら彼らの名前を聞いたことのある方は多いんではないかと思います。ただこのアルバムは最初イギリスからリリースされ、その後オランダからリリースされていてイギリス盤が原盤のようです。それくらい世界を意識していたってことなんでしょうか。

彼らの名を一躍世界に轟かせたのがこのアルバムにも収録されている『悪魔の呪文』(←素晴らしい邦題だとおもいませんか?)(原題:HOCUS POKUS)で、この曲を初めて耳にした時の衝撃は今も忘れることができません。ロックの常識を根底から覆すようなこの曲は口で説明するのが難しいくらい個性的でかっこよく、フランスのMAGMAに匹敵するくらいのオリジナリティに満ちています。

曲の凄さも去る事ながら、この曲を支えているのがメンバー達の卓越した演奏技術で、これはこの人達でないと絶対に演奏できない曲だと思います。超絶ギタリストとして有名なJan Akkerman(ヤン・アッカーマン)の速弾きは今聴いても十分に凄くて、まるで80年代のヴァン・ヘイレンみたいです。

でもなんといってもやっぱりヴォーカル、フルート、キーボードのThaijs Van Leer(タイス・ヴァン・リア)に尽きるでしょう。フルートの速弾きも凄いんですが、こんなヴォーカル聴いたことないです。ある意味これも『天上の響き』といっても良いかも知れませんね。

 

彼のことを『ヨーロレおじさん』と呼んだのは、2年位前でしたか、NHK BSの『ポップスター黄金時代』(ちょっと違うかも)とかいう、番組で司会をやっていた、うじきつよしで、このネーミングだけでも膝ポンものです。(あ、意味がわかない方、是非悪魔の呪文を聴いて下さい!)

 

しかし、本当にこの映像は衝撃的でした。恐らく全国区で放映していたでしょうから、きっと眼にした方も数多くいるはず。映像をみた瞬間に、ポケモンで気持悪くなった子供達のように、きっと何人かは気持が悪くなってひっくり返ったんじゃないかと思います。因みにコレをダビングしたビデオを送った私の友人宅では、この映像をみたら、ビデオデッキが壊れたそうです。これじゃまるで『リング』か…。

 

ビデオってレコードと違って何回も見ると飽きてきますが、それでもこの映像の一発目のインパクトたるや相当なものがあります。あの映像、また全国区で流してもらえないものでしょうかね。全てのロックファンに見てもらいたいと思います。

 

そういえばFOCUSのライヴアルバム『At The Rainbow』のライヴの映像を流すビデオライブをやるというので、思わずチケット買って見に行ってきました。やっぱり映像は予想以上に凄かったんですが、それ以上に画像が悪くって、しかも大画面だったので、それこそ気持悪くてひっくり返りそうになりました。