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第86回 LED ZEPPELIN "Coda"

LED ZEPPELIN - "Coda"
1979 UK SWAN SONG SSK59410
(Hard Rock)

RARE:

Member : 

Jimmy Page(g), Robert Plant(vo), John Bonham(ds),
John Paul Jones(b)

 

Side (A)
1. We're Gonna Groove
2. Poor Tom
3. I Can't Quit You Baby
4. Walter's Walk

 

Side (B)
1. Ozone Baby
2. Darlene
3. Bonzo's Montreux
4. Wearing And Tearing
 

 

『ロックの王道を行け!』とビックリマーク付で意気込んでいる(?)割りにはこの王道的グループを取り上げるのは、実は今回が初めてです。LED ZEPPELINと言えば普通1st2nd、もしくは4thを紹介することが多く、『聖なる館』とか『インスルージアウトドア』が取り上げられて
いることって殆どないですよね。

今回紹介するこのアルバムは、彼らが解散してから発表された関係で、レギュラー盤としては扱われないことが多く、編集盤のように扱われがちのようにも思います。


確かにボンゾ(John Bonham)亡き後の解散後に発表されているのでそれも仕方ないとは思いますが、このアルバム、私がロックを聴き始めた頃にちょうど発売されたアルバムで、そういう意味ではリアルタイムで体験できたZEPPELIN唯一のアルバムなんです。

70年代をリアルタイムで体験できているかどうかってのは、私達ロックファンにとってとても重要なことで、それは野球ファンが長嶋茂雄をリアルタイムで観戦できたかどうかと同じくらい重要なことです。


つまり、このアルバムをリアルタイムで買ったという事は、『長嶋茂雄の現役姿は、引退試合で内野ゴロを打った(ちがいましたけ?)ところだけかろうじて見た。』に匹敵する程凄いこと、と信じています。(大袈裟な・・)

先にも書きましたが、この作品はZEPPELIN解散後にJimmy Pageが急遽編集して発売したものらしいのですが、そういうツギハギ的な部分を全く感じさせないのがこの作品の凄いところです。普通、未発表モノというとコアなファンだけが楽しめるマニアックなものというケースが多いんですが、これは全く次元が違います。これでジャケットがダサくなくて(うわ、言ってしまった)、70年代前半に発表されていたら、1st/2ndあたりと比肩できるくらいのロックの古典アルバムになっていたことは間違いなく、新○レコードのショーウィンドウに貼り出してもらえたのは、1stではなくこちらのアルバムだったんじゃないでしょうか。

今更、曲目紹介するのも面映いんですが、A-1のイントロの衝撃度なんてはっきり言って『Good Times,Bad Times』以上。A面全体でも1st〜3rdアルバムの完成度と堂々と渡り合える素晴らしいものだと思いますね。それにA-3の『君から離れられない』(邦題がかっこいい)。これ私、

恥ずかしながら1stのオリジナルを聴く前にこっちを先に聴いているんです。(←おいふざけるな、若造って感じですよね)だから初めて1stのこの曲を聴いた時って『あれっ?』って感じで、少し拍子抜けしたりして。
そんなこというヤツはもう安全に外を歩けないんかも知れませんが、でもこっちのライブバージョンって本当にぶっ飛びで、Pageのギターソロのところなんてもう鼻血が全然とまらなくなります。

そしてエンディングの超絶ドラムス。こんなの絶対誰にも真似できないよな..。

それからB-3。確か邦題は『モントルーのボンゾ』。これ、当時は『何が凄いんかな??まだジンジャーベイカーのドラムソロの方が凄いんじゃねえかぁ。』なあんて、のんきなこと思っていましたが、後に『素手で叩いている』というのを聞いて、目が点。
思わずレコードに土下座してしまいました。(勿論、モビーディックの映像でも確認しました。)

まあ、そんなこんな(どんなん?)で、このアルバムは私にとっての長嶋茂雄引退試合として、生涯忘れることにできないアルバムになっているという訳です。