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第8回
FRIJID PINK
"Same Title"

FRIJID PINK - "Same Title"
1970 US PARROT PAS71033 (Hard Rock)

RARE: ★★

Member : Kelly Green(vo), Gary Ray Thompson(g), Thomas Beaudry(b),
Larry Zelanka(key), Richard Stevers(ds)

Side (A)
1. God Gave Me You
2. Crying Shame
3. I'm On My Way
4. Drivin' Blues
5. Tell Me Why
Side (B)
1. End Of The Line
2. House Of The Rising Sun
3. I Want To Be Your Lover
4. Boozin' Blues

アメリカのハードロックと言うと、とかくBLUE CHEERだとかSIR LORD BALIMORE辺りが有名で、それ以外はあまり見向きもされない(勿論AEROSMITHKISS等のメジャーどころは別です)状況ですが、実はこのFRIJID PINKは忘れてはならない存在です。
所謂70年代B級ハードとしては最良の部類に位置するもので、よく伸びるハイトーンのヴォーカルとディストーションかけまくりの歪んだギターが大暴れする白熱の好盤です。

アルバム全体はヘヴィー一色なのですが、A面1曲目だけは異色のバラード作品となっていて、これがまた昔懐かしい郷愁を感じさせるような雰囲気の珠玉の出来だからたまりません。まるで古都巡りをしているような古き良きギターの音色が味わい深い1曲です。

A面2曲目以降は、ホワイトブルース系の良く唄うヴァーカルが実に気持ちよさげで、ディストーションギターとタムタムドコドコドラムスもヴォーカルに負けじと力入ってます。
A面4曲目ではハープなんかも登場して、本格的なヘヴィーブルースロックを演ってます。

またB面2曲目ではANIMALSで有名な『朝日のあたる家』をカヴァーしているのですが、このヘヴィーロックヴァージョンが凄いのなんのって、ギターのイントロだけでもう駄目です。
でももっと凄いのはヴォーカルの方で、『本当はこの曲が演りたかったからアルバム出したんでしょ?』っていうくらいキマっていて、完全にERIC BURDON以上。
今度カラオケで唄う時は『ANIMALSではなく絶対FRIJID PINKのヴァージョンで唄ってやるぜ』と密かに誓ってしまうのでした。

プログレファンの方々は敬遠してしまうような作品かも知れませんが、ギターに狂い始めた高校生くらいのハードロック少年には絶対お薦めのアルバムです。
SIR LORD BALTIMOREには負けるかも知れませんが、CACTUSには勝てるかも知れません。